Topics(2018年以前のもの)
2018年12月10日 「機械エンジニアのための実務で役立つトライボロジー活用術」セミナー講師として登壇しました。
株式会社テックザイン様主催の講習会で、「機械エンジニアのための実務で役立つトライボロジー活用術~摩擦・摩耗・潤滑の基礎、摩擦摩耗特性の評価・解析法、実用化・課題解決事例、個別相談付~」と題して、トライボロジー講習会(応用編)の講師をつとめました。
今年の8月に開催したトライボロジー講習会(入門編)に引き続き、実務で役立つと思われる内容を厳選し、事例や実例をできるだけおりこんだテキストを作成し、講義しました。
講義後の個別相談では、課題をかかえる聴講者に一人ずつ個別相談に応じました。
アンケート結果は、おおむね好評でした。
主催者から、私の強みは「大学の先生と異なり、実務経験に即した事例や実例が豊富である」との評価をいただきました。
今回は基礎2、応用・実例1程度の割合でしたが、次回は基礎1、応用・実例2程度の割合で、講習会を企画・開催することになりました。
2018年9月19日 「金属腐食の基礎と防食対策技術および応用」セミナー講師として登壇しました。
株式会社日本テクノセンター主催セミナー「金属腐食の基礎と防食対策技術および応用」で、講師をつとめました。
株式会社日本テクノセンターの教育事業の基本は、「最先端テクノロジー分野に特化し、お客様が最適な満足を得られるために、タイムリーな教育サービスをスピーディーに提供」することです。
この主旨に沿って、腐食防食技術の基礎から応用まで幅広く、実務で役立つと思われる内容を網羅し、腐食調査の実例などを含め、わかりやすいテキストを作成し、講義しました。
聴講者は、日常業務で腐食課題をかかえているエンジニアがほとんでであるため、途中からは質問多数で、講義終了後の個別相談にも応じました。
アンケート結果も、おおむね好評でした。今回の結果を受けて、次回は、表面処理関係のセミナーを企画することになりました。
2018年8月1日 「機械エンジニアのための実務で役立つトライボロジー入門」セミナー講師として登壇しました。
株式会社テックザイン主催の講習会で、「機械エンジニアのための実務で役立つトライボロジー入門~摩擦摩耗のメカニズム、各種摩擦摩耗特性、評価・解析方法、摩耗対策・摩擦制御~」と題して、トライボロジーの入門講習会の講師をつとめました。
テックデザインの目指す講習会は、「気軽に参加できる講習会」、「学習効率の良い講習会」、「人と人が交流する交流会」です。
この主旨に沿って、トライボロジーの入門編として、実務で役立つと思われる内容を網羅し、演習問題や実例、実績も含め、わかりやすいテキストを作成し、講義しました。
講義後の個別相談では、多数の聴講者がそのまま残り、一人ずつ個別相談に応じました。
アンケート結果からも、難しいところはあったが、役に立つことが多かったと、おおむね好評でした。
今回の結果を受けて、入門編に続き、12月に応用編の講習会を企画、開催することになりました。
基礎知識は厳選し、具体的な課題解決事例や手法を講義する内容にしたいと思います。
2018年7月18日 「メンテナンス・レジリエンスTOKYO 2018」を視察しました。
東京ビッグサイトで開催された「メンテナンス・レジリエンスTOKYO 2018」を視察しました。
プラントメンテナンスショー、労働安全衛生展、猛暑対策展を主に視察しました。毎年いっている第42回プラントメンテンスショーでは、思いがけず以前の会社仲間や旧知の大学の先生などに会えて、久々に話をすることできました。
特別講演会で、基調講演「自工程完結(次世代の製造工程に向けて」(一般社団法人日本科学技術連盟理事長 トヨタ自動車技監 佐々木眞一氏)、「AIの発達により我々の生活・産業がどのように変わるか」(東京大学大学院工学研究科特任准教授 松尾豊氏)の2件を聴講しました。
いずれも大変参考になる内容でした。
松尾氏の講演は、ディープラーニングは数十年に一度の革新技術であり、ディープラーニングを用いた認識技術は、エラー率で5年前に人間と同等になり、現在では半分以下になっている、とのことで、海外勢に負けないように開発を進めていかなければならない、という話でした。
労働安全コンサルタントとして、第5回労働安全衛生展、第4回猛暑対策展を視察し、参考となる資料などを集めてきました。
猛暑対策展は、時節柄、多数のマスコミが取材にきていて、本日(7/18)の各局のニュースで報道されていました。
2018年6月6日 「ヒューマンエラー対策実践セミナー」を受講しました。
中央災害労働防止協会関東安全衛生サービスセンター(港区芝浦)で「ヒューマンエラー対策実践セミナー」を受講しました。
労働安全コンサルタント業務では、機械・設備のリスクアセスメントを行い、労働災害防止措置、機械・設備の安全対策を提案することが、主要な業務の一つです。労働災害では、ヒューマンエラー(=不安全行動)が主因の災害は多く、機械・設備対策だけでは災害を防止することはできません。
ヒューマンエラーを防ぐには、ヒューマンエラー対策の進め方、ヒューマンエラーによる災害事例の分析結果にもとづく対策などを学んできました。
ヒューマンエラー対策も現場における安全活動の一つですが、労働安全衛生マネジメントシステムの
国際規格であるISO45001には含まれていません。
中災防の考え方は、ハードウェア対策、ソフトウェア対策はリスクアセスメント(ISO45001の根幹)で行い、ヒューマンウェア対策としてKYT、指差し呼称などの職場自主活動を、トータルな取組みとして仕事と一体的に行う、というものでした。
2018年5月26日 技術士ライフプラン研究会に参加しました。
日本技術士会登録技術士ライフプラン研究会の総会、特別講演会、情報交換会(懇親会)に参加しました。
今回は、いつもの内容とは異なり、江戸川区タワーホール船堀で、総会、特別講演会の後、東京健康ランドまねき湯へ移動し、入浴後、情報交換会(懇親会)というものでした。
特別講演会は、「休み方改革~生涯現役のライフシフトに向けた健康と入浴~」というテーマで、温泉保健師 石田佐地子氏((株)ヘルシーカンパニーSAJICO代表取締役)の話を聴きました。
生涯現役を目指すためには、ワーク・ライフバランス(7:3)から、ライフ・ワークバランス(7:3)への転換の勧めなど、いろいろ勉強になりました。
東京健康ランドまねき湯は古い施設です。
土曜夕方というせいもありましたが、親子連れ、家族など入浴客が大変多いのは驚きました。
タワーホール船堀の立派さ、道行く人も多く、江戸川区の活況の一端を知ることができました。
2018年4月24日 「KYT研修会」を受講しました。
中央災害労働防止協会関東安全衛生サービスセンター(港区芝浦)で「KYT(危険予知訓練)研修会(一日コース)」を受講しました。
中災防のKYトレーナー認定を受けるには2日間のコースを受講することが必要ですが、だいぶ前に新日本製鉄(株)君津製鐵所のKYトレーナー認定(今も有効かどうか不明ですが)は受けており、内容はおおよそわかっているので、安全研修講師として再学習のため、今回は一日コースを受講してきました。
日本で普及している、危険予知、4S/5S、ヒヤリハットなどの現場における安全活動は、労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格であるISO45001には含まれていませんが、JIS
Q45001は、これらを附属書として追加し、JIS
Q45001+αとして発行される予定です。ISO45001審査で、現場の安全教育の内容まで問われることはないと思いますが、日本独自の現場安全教育が今後どうなるのか、動向は注視していきます。
2018年4月4日 「AI・人工知能EXPO」を視察しました。
東京ビッグサイトで開催された「AI・人工知能EXPO」を視察しました。1日目にもかかわらず、来場者多数の盛況でした。
今回の視察目的の一つは、基調講演<世界のAI最前線>の聴講で、エヌビディア合同会社日本代表兼米国本社副社長 大崎真孝氏の「エヌビディアのAI戦略と海外の最新動向」、米国セールスフォース・ドットコム
Chief Scientist
リチャード・ソーチャー氏の「すべてのユーザーにAIのパワーを」の2件です。エヌビディアの講演は、自動運転の話などはほんのわずかで、GPUアーキテクチャーは一つで、ツールセットとしてソフトウェアをスケーラブルに組合わせて種々の事業に展開している、ハードとソフトとのコンプリケートがAIである、という内容で、大変勉強になりました。
AIに対しては、人の仕事を奪うというネガティブな意見が多いようですが、展示会の盛況等を見ると、100人の仕事がなくなっても、職種は変わりますが、少なくとも80人以上の新しい仕事がつくられていく印象です。
なお、展示会の出展社カタログは、Aperzaに登録しておくと、「Aperza
Catalog展示会連動メールマガジン<aperzacatalog-mail@mail.aperza.jp>」が届き、必要なカタログは、当日見落としていても後から入手できます。
メルマガは、当初は開催日以降に取材記事と合わせ発行されていましたが、最近は、開催日の前から発行されていて、あらかじめ出展社とカタログをチェックしてから、展示会に行くということもできるようになっています。ずいぶんと便利になったものです。
2018年2月6日 「ISO45001規格の詳細説明会」を受講しました。
日本労働安全衛生コンサルタント会主催「ISO45001規格の詳細説明会」を受講しました。ISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム)は、FDIS(Final Draft International
Standards、最終国際規格案)が2018年1月に参加国の賛成多数で承認され、2018年2月に発行予定、翻訳版のJIS Q45001は2018年5~6月に発行予定です。
ISO45001作成の経緯から、FDISの内容、今後の方向まで、ながらく審議委員を務められている五十石講師の大変わかりやすい講義でした。ISO45001の特徴は、次のとおりです。2および3は、ISO9001、ISO14001等とは異なる点なので、労働安全衛生コンサルタントが活躍できる可能性があるとのことでした。
1. 複数のマネジメントシステム(ISO9001、ISO14001等)との統合化を狙いとしているため、労働安全衛生マネジメントシステムにおけるリスク(危険源)と、その他のマネジメントシステムにおけるリスク(リスクおよび機会、その他のリスクとよび区別)の両方の用語が用いられることに注意。
2. ISO9001、ISO14001等と異なり、トップダウンだけでなく、働く人(workerの仮訳)の協議と参加が要求されている。協議とは意見を述べること、参加とは会議に出席すること、である。
3. 日本で普及している、危険予知、4S/5S、ヒヤリハットなどの安全活動は、国際規格であるISO45001には含まれていない。JIS Q45001は、これらを附属書として追加し、JIS Q45001+αとして発行される予定で、附属書の内容を検討中である。
2018年1月19日 「第2回ロボデックス」を視察しました。
近年、「協働ロボット」と呼ばれる、柵または囲い等(以下、「安全柵」)による防護がなされていない、人と隣接して作業を行うロボットの導入が増加しています。
協働ロボットの調査のため、東京ビッグサイトで1/17~19に開催された「オートモーティブワールド2018」(全7展示会)のうち、第2回ロボデックスを視察してきました。
産業用ロボット(定格出力80ワットを超えるもの)は、労働安全衛生規則第150条の4の規定により、接触により労働者に危険が生じるおそれがあるときは、安全柵を設けることとされてきましたが、2013年12月24日付基発第2号通達(以下、「2号通達」)により、規制が緩和され、ISO10218-1、2:2012、対応するJIS規格、JIS
B
8433-1、2:2015(ロボット及びロボティックデバイス-産業用ロボットのための安全要求事項
第1部:ロボット、第2部:ロボットシステム及びインテグレーション)に基づくリスクアセメントを行い、これらの規格に規定される措置を実施していることを、技術ファイル(リスクアセスメント結果を含む)及び適合宣言書を作成し、証明すれば、人とロボットの協働作業が可能となりました。
これらの書類は、産業用ロボットメーカ、またはロボットシステムインテグレータが作成します。エンドユーザーは、メーカから提示された残存リスク等をもとに、使用者の立場でリスクアセスメントを行うことは必要です。
協働ロボットの実用化例としては、2016年に、(株)リンガーハットが開発、導入した生餃子ピッキング自動化システムが知られています。
経済産業省が推進している、ロボット導入実証事業2016 の事例紹介ハンドブック、オリックス・レンテック(株)のロボット導入事例、などで紹介されています。
第2回ロボデックスでは、大型産業用ロボット、ロボットシステムの展示が主流ですが、協働ロボットの展示も増え、(株)デクシスの金属部品外観検査システム(図1)、佐鳥電機(株)の協働ロボット用エアサプライユニット内蔵台車(図2)などが展示されていました。
図1のロボット本体は、リンガーハットの餃子ロボットと同じ双腕型のABB YuMiです。
検査用カメラと欠陥検出判定ソフトにより、目視検査員と同じ検査作業ができます。
図2のロボット本体は、安川電機 MOTMN-HC10です。
エアポンプユニットを内蔵しているため、移動式台車に電源をつなげば、ロボットだけでなく、圧縮エアがない場所でもアーム先端に取付けたエアツールの動作もできる、というのが特徴です。
いずれも、ロボットは、鋭利な端部、角、突起物等がなく、柔軟な外装材に覆われ、人と接触した場合は検知して停止する、という本質安全設計になっています。
展示物では、すべて協働作業空間としているため、力と速度は制限されており、一般的な産業用ロボットに比べ生産性は抑えられています。
協働ロボットは、安全柵が不要のため、人一人分のスペースで設置でき、24時間稼働できるのがメリットなので、可動範囲はすべて協働作業空間とする方向で開発、導入が進んでいくと思われます。
参考文献としては、2016年度の厚生労働省委託事業として実施された「産業用ロボットのリスクアセスメント促進等事業」の成果物である、「機能安全活用テキスト」、「機能安全活用実践マニュアル 産業用ロボットシステム編」(2017年2月発行、いずれも厚生労働省のホームページからダウンロード可)に、協働ロボットや機能安全を用いたロボットシステムのリスクアセスメントにおける留意点が詳細に解説されています。
図1
金属部品外観検査システム((株)デクシス)
*ロボットは、ABB YuMi
図2 協働ロボット用エアサプライユニット内蔵台車(佐鳥電機(株))
*ロボットは、安川電機
MOTMAN-HC10